2020/03/06

sekiroの感想

久々にいいゲームに出会えたので、その感想を書いておきたい。

先日、フロムソフトウェアのアクションゲーム『隻狼』のPS4版でトロコン達成した。
まだ苦難厄憑(所謂『ハードモード』)には挑戦していないのだけれども、いい区切りなので感想というか思う事を書き残しておきたいと思う。

一応、ネタバレになるので後は折り畳み。

sekiroの設定についてはフロム脳が活性化する。……フロム脳っていうのは便利な言葉であり、色々定義を省略できるのがよい。
とにかく、何ていうか色々考察したくなる。それを書き残しておきたい。

・不死
sekiroのストーリーの中で、主人公である狼や、何人かの登場人物が『不死』になっている。その死なない事に対する各人たちの思惑やら何やらがストーリーの主軸になっているんだけれども。そもそも何故不死なのか、死なないとされる理由は何なのか、そこのところが明確に説明されていない。設定が無いとかゲーム的ご都合ではなく、それなりの設定がちゃんと存在していて、登場人物たちがその断片を語ることがあるけれども、そのすべてが明かされることはない。その部分はいわゆるフロム脳に任されるところなのだろう。
ちなみに先日発売された外伝コミック『死なず半兵衛』で、不死の一種である『蟲憑き』について触れられていて、それなりのヒントは増えているけれども、根本的な答えには至っていない。
竜と不死の組み合わせについては、ダークソウルの不死人や古い竜なんかの関連性が垣間見える気がする。けど、そっちは未プレイなので後で遊んでみたい。

・竜胤と回生
桜竜という神の不死性そのものが竜胤であり、九郎が血を流す為に不死斬りを求めたり丈が刀で腕を切っても一瞬で傷が癒えたりした理由と思われる。でもそうなると丈の咳に苦しむ様子や不死なのに「亡くなった」と描写されている理由が判らない。
丈の時代に残された資料は断片的であり、丈と巴の顛末についてはその情報を誰かが隠匿したような描写がエマの発言にある。それはまぼろしお蝶による幻術か、霧籠りの貴人のような術を巴が使ったか、そういうのもあるのかも知れない。
桜雫については個人的に良く判らなくて「不死の契約が成らざる時」とは契約に失敗したことなのかどうなのか。それをまぼろしお蝶が持っている理由も良く判らない。「丈が残したもの」と九郎は言うが、本当に丈が残したものなのか。
巴については回生の力を持っていた描写は無いけれども、竜咳が道元の時代に流行ったとあるし、巴も不死の契約を受けていたのかもしれない。その辺のストーリーとかDLCで欲しい……

・変若水と蟲憑き
変若水と蟲憑きの不死は関連性があるように見える。変若水の強靭性を直接人に付与したものが変若の澱で、蘆名を流れる川から変若の性質を得た蟲が人に寄生したのが蟲憑きなのだろう。
蟲自身は変若水の強化と同じなので、何とかすれば殺せるから仙峯上人が死んでいるということに成りうるのかと。獅子猿が首が無くなってまでもひたすらに水を飲んでいたり、水生村で喉が渇くという描写があったりするし、水の供給をひたすら断つと蟲憑きの不死から解放されるのかも知れない。
変若の御子は変若の澱と似たものなのかどうなのか判らない。先天的に付与するのが仙峯寺の変若の御子、後天的に付与するのが道策と道順の変若水研究なのかな、と思ってる。
というかお米ちゃんのお米はどこから出てくるのか…… 個人的には竜の帰郷エンドが好き。お米ちゃん可愛い。

・不死斬り
不死斬りという刀は、ゲーム中での用途は明示されているけど、それ以外の部分、作られた由来も本来の用途も不明である。赤い不死斬り『拝涙』の銘があからさまに用途を明示しているけど、それが何で仙峯寺の変若の御子により秘匿されているのか。黒の不死斬り『開門』は竜胤の血を供物として黄泉の門を開いて誰を蘇らせるのが本来の用途だったのか。弦ちゃんはどこで『開門』を手に入れたのか。判らん事だらけである。
OPムービーで、国盗り戦の時に一心様が扱ってるのが『開門』に似ているが…微妙に違うともいわれているけどフロムムービーのマジックなのかもしれない。
ムービーマジックといえば、田村主膳の足の甲を一心がぶっ刺した際に血が滲む描写が「なんだ実写か」インシデント重点だった。

・拝んで祈る
特定の場所で祈る事で、過去や別世界に移動し、取得物を持ち込んだり持ち帰ったり、過去に至っては行動によって現在に干渉できるというとんでもない事象について、設定が何も語られていないのが気になる。荒れ寺の優しい顔の仏様、仙峯寺の霊廟、源の宮の磐座があるが、そのいずれも説明はない。真の仏師とは何なのか。生と死の挟間とは。仙郷とは。色々気になる。
一番気になるのは磐座で眠る巫女さんである。あれは一体誰なのか…… 最初は巴なのかと思ったけれども、他の考察者さんの記事を見て、遥か西より神なる竜を日の本の蘆名に運んできた、揺り籠の原型であるとの考察に感銘を受けた。仙峯上人も彼女に会い、蟲を賜ったのかもしれない。

・他気になる事
ロバトの爆竹に語られるロバートの行方。酷いことになってそうだけど。
穴山の目的と顛末。パッチ・ザ・グッドラックとか懐かしくて涙出そう。
蘆名の天狗と初遭遇する場所にいるお婆さんの由来。何か意味深。
獅子猿に刺さっている刀の元の持ち主。あの大太刀を川蝉が扱っていたのだろうか。
首無しになった獅子猿の人間的な動作。川蝉が元蟲憑きで、彼女を喰った獅子猿が蟲憑きになった際に、元の宿主の挙動で自分の首を笛として使うという話があるが。
首無しと七面武者、あと逢魔が時の幻影。唐突に非現実的なエネミーが出てくる疑問。
野盗と内府の関係。なんかあくどい事してそう。
薄井の森について。梟は薄井の盟主だったのだろうか。
水生村のナメクジみたいな魚と、地面や水底で犬神家してる人たち。あのおぞましさは何なの……SAN値チェック必要?
輿入れの注連縄巨大人形。唐突に出てくるアレなんなの……とても面白かったけどw
源の宮。もうあそこは何もかも謎過ぎてもう少し説明欲しい。
桜竜の失われた左手と傷ついた右目と胸。狼が回生しても左手が戻らないとか右目の痣とか、竜咳と胸の傷とかなんかリンクしているのだろうか。

・迷えば、敗れる
一心様が何度も語るこのセリフ。実に染み入る……
ゲーム中の設定の疑問とはちと異なるけど、修羅エンドの顛末が気になる。あの後御子様はすぐに修羅化した狼に殺されてしまったのだろうか…… そうなると狼は不死を失ってしまうが、さてはて。
というか、狼が修羅化するトリガーを引いたのはエマさんなのでは、と。あの場面で狼を信じて戻ってこいと呼び掛けてあげなかったからなんじゃ…… 薄幸そうな美女ながらネタキャラ扱いされてるのはそういうところにもあるのかも。
あと、IFの話になるが復活した剣聖 蘆名一心が狼を破った後どういう行動をしただろうかという『もしも』の話があれば非常に興味がある。
開門と十文字槍さらに拝涙も手にし、不死の力も持ち合わせて、内府相手に鬼神の如く大暴れしたりしたのだろうか。存外「弦一郎には悪いが」と言いながら奪い取った拝涙で即自刃したりとか、そういう潔さもあるかもしれない。
竜の帰郷の旅については……sekiro2とか出ませんかね?

・隻腕の猩々
DLCについては梨の飛礫なのであまり期待できそうにないのが悲しい。
出すなら丈と巴の物語にとファンに言われる事が多いようだけど、個人的には猩々の、若き日の仏師殿を主人公にした物語を見てみたい。
はぐれ忍びとして川蝉と修行し、戦場でエマを拾い、なんやかんやあって蘆名で世話になる事になり、修羅になりかけて一心に左腕を斬られ、道元と知り合い忍び義手を開発し、怨嗟の炎に飲まれ掛けて忍びを捨てる。
時系列は書いた通りかどうか判らないけど、その並び順も知りたいし見てみたい。国盗り戦や丈と巴の物語にも絡みがあったりとかするとなお面白い。
当人が「まともじゃない」と言ったりするし、実は丈の従者として一時は不死になってたとか、妄想するならいくらでも考えうる訳で。
エルデンリングが一段落したら何かアナウンスあるかなぁ…欲しいなあ。

とりあえず、色々思うところを書き捨ててみた。
また何かあったら加筆したい。

尚、今(2020.03.06.)現在は5周目、新しいデータで最初から遊び始めたところ。
桜雫の契約を変若の御子様と結ぶことができると聞いたので、それをやってみたい。

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